「第3回 学びのフォーラム」を開催しました。

令和2年12月6日(日)、12月12日(土)、12月20(日)に「第3回学びのフォーラム」を開催しました。今年度は、大学院教育実践研究科が主催し(後援:山形県教育委員会)、文部科学省の委託事業「令和2年度教員の養成・採用・研修の一体的改革推進事業」の一環として開催しました。 このフォーラムの主な活動は、「学びから教育を問い続ける」を主題に、高校生・大学生・社会人が、合同でゼミナールを行うことです。平成27年度から、高校生と大学生を対象とした合同ゼミナールを始めて、今回で6回目となりました。

新型コロナウィルスへの感染症対策を徹底した上で実施し、3回の合計で126名(高校生56人、大学生23人、社会人47人)の方が参加しました。参加した高校は11校、新庄北高校、東桜学館高校、谷地高校、左沢高校、山形東高校、山形西高校、山形北高校、上山明新館高校、長井高校、米沢興譲館高校、米沢東高校でした。 合同ゼミナールのテキストは、佐伯胖『「わかり方」の探究』(小学館)です。全3回、森田智幸准教授が担当しました。12月20日には、テキストの著者である佐伯胖氏(東京大学名誉教授)にもオンラインで参加いただき、適宜コメントと、最後に総括として講評をいただきました。

3回目、12月20日は、テキストの第3章の「『遊ぶ』ということの意味」の節を読み、「学び」と「遊び」の関係について考えました。

会場からは、「本来的な意味での遊び」の経験として、そのもの自体に没頭する経験として、幼少期の「かまくらづくり」や「秘密基地遊び」、また、「沢遊び」の事例が紹介されました。こうした遊びは、オンライン等のゲームですでに枠が決められているのとは異なり、自分(たち)で枠をつくり、変えていけることに特徴があります。

高校生や大学生は、授業中にも似たような経験をしているようです。高校生は、現代文の時間に安部公房の『棒』を読んだ後、次の数学の時間になっても、あれやこれやと、つい考えてしまっている自分がいた経験を紹介してくれました。

佐伯氏からは、「無目的な」、または、「ブラブラする」時間の大切さが紹介されました。こうした話を受けて、高校生からは、好きな教科と嫌いな教科の背景には

「ブラブラできるかどうか」があるかもしれないということが提起されました。配布された資料や先生の話をきっかけに、思いついたことを考えてしまったり、話してしまったりすることもあるそうです。学ぶためには、「ブラブラ」する余白が残されていることが重要になりそうです。

最後に、佐伯氏から、普段は教える立場にある教師、授業を受けている高校生や大学生が、同じ学び手として学び合う場を本企画が実現していると評価していただきました。「めったにない場」であるため、来年度もぜひ続けてほしいという力強い励ましのお言葉もいただきました。来年度も、参加者が直面している「学び」の場を再考する場として、本フォーラムを開催する予定です。皆様の参加を、お待ちしています。

以下に、参加者の方からいただいた感想を一部紹介します。

高校生から

  • 改めて教育に対して考えてみることで、今までよりさらに、教育に関する意欲が高まりました。様々な見方を知って、自分の興味も広がったし。夢も広がりました。来年も参加したいと思います!!
  • 私は教員を目指しているわけでもなく、教育に興味があるわけでもなかったが、今、学校で学んでいる高校生にとって、これからの学校生活や、いつか子をもち、教育する側となった時期の考えに大きな影響を及ぼすゼミだと感じた。もっと色んな人に興味をもって参加してもらいたい。もっと参加して「遊ぶ」「できる」「考える」を成長させていきたい。
  • 社会人から

  • 佐伯先生の文献も勉強になりましたが、グループで話し合うことがとても楽しかったです。年代、立場の違う5名で話し合ううちに、日ごろ思っていること、人生観、仕事観までさらけ出して考えることができました。貴重な機会をありがとうございました。
  • 最近、子どもたちと授業をするときにおもしろがることを忘れてしまっていたし、遊びが足りていなかったなと思います。今年は今日しか参加できませんでしたが、今日からまたおもしろいことができないか考えながら、探しながら仕事をしたいなと思います。
  • 高校生や大学生と一つの話題について話し合う機会が有意義でした。普段、付き合いのない人たちとの会話は、新たな視点で教育について考えることができました。教職に魅力を、高校生や大学生にどんどん発信していく機会をもっていかないといけないと思いました。確かに教職はブラックな部分もありますが、それ以上に楽しいこともあると若者に伝えていかないと今後の山形の教育が成り立たなくなるのではないかと危機感を持っていました。しかし今回(3回)の話をした高校生、大学生、院生はとってもしっかりしていました。このような人材が教職を目指してほしいと思いました。
  • (担当:森田智幸(文責)、江間史明、山科勝)

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    議論に没頭する
    高校生から佐伯先生への質問


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