ホームページにお越しいただきありがとうございます。本サイトは、佐藤研究室の研究室紹介(研究テーマ、卒論、修論テーマ)、短期・家族療法、二重拘束仮説で知られるG.Bateson等に関する情報を中心に構成されています。また、担当講義の資料配付も本サイトより行っています(*講義資料のダウンロードにあたってはパスワードが必要となります)。
今後とも時間を見つけて可能な限りコンテンツの充実を図って参りたいと思っております。何卒、宜しくお願いいたします。

1.佐藤研究室の研究テーマ及びゼミ案内
佐藤研究室の研究テーマは、臨床心理学や家族心理学に関するものが中心で、主に以下の5つがあります。
(1)コミュニケーションの視点から見た抑うつに関する基礎研究(Coyne抑うつの相互作用モデル)
(2)短期家族療法の基礎研究としてのコミュニケーション研究
(3)家族療法、ブリーフセラピー(短期療法)、ナラティブセラピーの理論研究及び実践研究
(4)医療や学校における心理的援助(スクールカウンセリング、教育相談)に関する研究
(5)家族と不登校、犯罪、などの関連性に関する研究
3年次前期は、自分の興味のある領域の論文(海外文献含む)を調べ、発表します。3年次後期は、興味のある論文の追試研究に取り組み、データの収集、SPSSによるデータ解析、パワーポイントによるプレゼンテーションを行います。
4年次は、就職活動が終わった方から、卒業論文に取り組みます。
研究テーマは、上の5つに限らず、佐藤の指導ができる範囲で、それぞれの興味に従って自由に選択します。
修士1年次は、前半、自分の興味のあるテーマの文献を徹底的に読み、これまでの先行研究をまとめます。例年12月に専攻全体の中間構想発表会があり、そこでいただいたアドバイスで再度計画を練り直し、洗練させます。それ以降は、各自それぞれのペースで研究を進め、必要に応じて、ゼミにて指導をするようにしています。
2.卒業論文(学部)
平成17年度(教育学部 5名)
・葛藤場面における会話システムの自己制御機能に関する研究−対人関係の物理的・心理的則手面に着目して−
・大学生における心理的分離および自我同一性が職業レディネスに与える影響
・満たされない自己が攻撃性、不安及び抑うつに与える影響
・青年期における友人関係の特徴とアサーシション能力の関係
・大学生におけるキャリア思考と痩せ願望および摂食障害の関連
平成18年度(教育学部 5名)
・青年期における睡眠習慣及び性格特性と抑うつの関連についての検討
・青年期における親子関係が友人に依存性に与える影響
・「内省」の観点を加えた自己受容態度と対人態度および理想自己の態度との関係−受容態度4類型との比較−
・自己複雑制に関する研究−社会適応、人格、抑うつに焦点を当てて−
平成19年度(教育学部 5名)
・非行少年への否定的評価に関する実験的研究
・青年期における孤独感と自己受容に関する研究−対他的次元と対自的次元からの検討−
・重要他者に対する再確認傾向と賞賛獲得欲求・拒否回避欲求が自尊心・不安・抑うつに及ぼす影響
・青年期における両親の夫婦関係の認知に関する研究−信頼感、ジェンダー・アイデンティティとの関連−
・兄弟関係における自己評価維持モデルの発達的変化
平成20年度(地域教育文化学部 2名)
・中学生における父親存在感・母親存在感の認識と情緒的自立性の発達に関する研究
・青年期の自己意識と対人恐怖心性の関連について
平成21年度(地域教育文化学部 3名)
・イラショナル・ビリーフとソーシャルサポートが精神的健康に与える影響
・大学生の「居場所環境」と学校適応感およびアパシーとの関連−現在と過去の「居場所環境」の比較を通して−
・防衛的悲観主義者の精神的健康に関する研究
平成22年度(地域教育文化学部 3名)
・情動制御および家族・友人からのサポートが精神的健康に与える影響
・夢想起頻度とバウンダリーおよび抑うつとの関連
・認知的枠組みとしてのハーディネスと母親の養育態度に対する認知および家族機能との関連
平成23年度(地域教育文化学部 3名)
・大学生におけるソーシャルサポートと抑うつ、精神的健康との関連
・青年期における「居場所」と精神的健康との関連−高校生と大学生を対象に−
・青年期のきょうだい関係と心理的諸変数との関連
平成24年度(地域教育文化学部 3名)
・大学生の対人恐怖心性と公的自己意識、対人的自己効力感との関係
・青年期女性の痩身願望及び体型に対する不満足感に影響を与える要因−個人的・社会的観点からの検討−
・大学生における自己受容及び他者受容の程度と個人・社会指向性、アイデンティティ、生き方との関連
平成25年度(地域教育文化学部 3名)
・大学生におけるユーモアコーピングに関する研究-親和動機、自己肯定意識、精神的健康との関連に着目して-
・大学性における独自性欲求と自尊感情および孤独感との関連
・青年期における両親の結婚生活コミットメント認知に関する研究-結婚観、恋愛観との関連-
平成26年度(地域教育文化学部 4名)
・防衛的悲観主義者の精神的健康-時間的展望感に焦点を当てて-
・大学性の落ち込み・ストレス反応に及ぼす要因の検討-精神的回復力、ハーディネス、およびコーピングとの関連をふまえて-
・友人関係に対する認知と学校適応・心理的適応の関連について
・「一人でいられる能力」と諸変数との関連
平成27年度(地域教育文化学部 2名)
・大学性における愛着スタイルと対人関係様式との関連-対象関係、自立、依存、満足度に焦点を当てて-
・児童期の親の養育態度認知が青年期の自己受容・親和動機および対人関係に与える影響
平成28年度(地域教育文化学部 5名)
・仮想的有能感とパーソナリティー特性および精神的健康との関連
・大学性における冗談に対する反応に関する検討-対人関係様式および反応過敏性に着目して-
・賞賛獲得欲求および拒否会費欲求が日常生活の演技生に与える影響
・親からの期待および期待達成認知と主体性、自己肯定感、反抗感との関連
・大学性における親から受け取るメッセージが心理的諸変数に与える影響
平成29年度(地域教育文化学部 2名)
・親からの期待が過剰適応傾向、交友関係満足度、および主観的幸福感に及ぼす影響
・反抗感情及び行動の規定因-親の期待、親子関係認知、および自律性欲求に着目して-
平成30年度(地域教育文化学部 4名)
・過去の家族機能認知と心理的居場所感が現在のアダルトチルドレン傾向および自尊心に与える影響
・親の高校学業進学期待が子どもの自尊感情に与える影響について-子どもの期待達成認知・期待適切感・期待の反応に着目して-
・大学性における過去のいじめ被害体験の影響プロセスに関する検討-いじめレジリエンス、ソーシャルサポート、経験への意味づけに着目して-
・愛着スタイル及び自己愛が心理的適応に与える影響-「過敏型」自己愛と「誇大型」自己愛二着目して-
3.修士論文(大学院)
平成18年度(大学院教育学研究科 1名)
・抑うつ的な大学生のコミュニケーションに関する一考察−抑うつの相互作用モデルの観点から−
平成19年度(大学院教育学研究科 3名)
・DV(ドメスティック・バイオレンス)からの回復過程に関する心理学的一考察−4事例を通して−
・ひきこもりと自我同一性−同一性拡散地位の類型化−
・死生観に関する一考察−死に関する思索に着目して−
平成20年度(大学院教育学研究科 2名)
・臨床場面における説得的コミュニケーションの二重過程モデルに関する一研究
・依存性に関する一考察−依存欲求・行動表出の観点から−
平成21年度(大学院教育学研究科 3名)
・コミュニケーションにおける意識的防衛性が精神的健康に及ぼす影響
・第二反抗期に着目した青年期の心理的離乳に関する研究
・夢に関する研究−夢想起頻度を中心にして−
平成22年度(大学院地域教育文化研究科 2名)
・家族レジリエンスに関する臨床心理学的研究−家族ソーシャルワークの視点から−
・抑うつの相互作用モデルの言語的拘束に関する臨床心理学的研究−配慮的欺瞞に着目して−
平成23年度(大学院地域教育文化研究科 2名)
・不登校評価意識に影響を与える要因−学級に着目した規定因の検討−
・青年期の障がい児・病児の強大における過剰適応、不合理な信念と情緒的ソーシャル・サポートとの関連
平成24年度(大学院地域教育文化研究科 2名)
・大学生におけるハーディネスに関する臨床心理学的研究−防衛期性、孤独感および自己愛との関連に注目して−
・東日本大震災の心理支援における二次受傷に関する研究
平成25年度(大学院地域教育文化研究科 2名)
・大学生の精神障害者に対する社会的態度に関する研究
・大学性における自己成長力と心理的諸変数との関連
平成26年度(大学院地域教育文化研究科 0名)
・指導学生なし
平成27年度(大学院地域教育文化研究科 1名)
・ヤングケアラーに関する臨床心理学的研究-ヤングケアラー経験を有する青年に焦点を当てて-
平成28年度(大学院地域教育文化研究科 2名)
・日本語版解決志向尺度の開発及び精神的健康との関連の検討
平成29年度(大学院地域教育文化研究科 3名)
・内的作業モデルの変更/変容可能性に関する検討-親以外のアタッチメント対象との交流に着目して-
・大学性における被受容感に関連する要因の検討-親以外のアタッチメント対象との交流に着目して-
・小学校高学年児童の主張行動に伴う認知的・情緒的要因の検討
平成30年度(大学院地域教育文化研究科 3名)
・大学性におけるネガティブ感情に対する感情制御方略と精神的健康との関連-認知的・行動的感情制御方略の使用傾向の分類とその特徴-
・青年期における親の養育態度や期待が子どもの適応に及ぼす影響-期待順応性に着目して-
・中学時代のネガティブライフイベントに対するソーシャルサポートがレジリエンスに与える影響
4.所属ゼミ生数(R1年度)
令和元年度に、佐藤研究室に所属するゼミ生数は、以下になります。
(1)学部(山形大学地域教育文化学部地域教育文化学科)
3年生 6名(男子3名・女子3名)
4年生 4名(男子1名・女子3名)
(2)大学院(山形大学大学院地域教育文化研究科臨床心理学専攻)
修士1年 2名(男子0名・女子2名)
修士2年 0名(男子0名・女子0名)
(1)氏名: 佐藤 宏平(教育学博士・東北大学)/Kohei SATO Ph.D.
(2)専門領域: 臨床心理学・家族心理学
(3)興味関心領域: 抑うつ、不登校、引きこもり、短期・家族療法、システム、教育相談
(4)主な論文・著書: *より詳細な研究業績は
こちら。
□論文
○単著・第一著者のもの
1. 佐藤宏平 2001 家族アセスメントの現在. 臨床心理学, 1, 468-475.
2. 佐藤宏平・若島孔文・久保順也 2002 抑うつ的な女子学生に対する短期家族療法的アプローチ−戦略的な面接日程と重要な他者、そしてクライエントのコンテクストの重要性−. 臨床心理学, 2, 771-783.
3. 佐藤宏平 2004 抑うつの相互作用モデルに関する研究の動向. 山形大学心理教育相談室紀要, 2, 73-82.
4. 佐藤宏平 2005 抑うつの語用論的構成−interactional view of depression. 現代のエスプリ, 49-58.
5. 佐藤宏平 2006 抑うつ者に対する言外の意味を持つ性格特性語による拒絶―抑うつの相互作用モデルの修正の試み―. 東北教育心理学研究, 10,1-11.
6.佐藤宏平 2007 抑うつの関係性アプローチ―抑うつの相互作用モデルの研究. 家族心理学年報,25, 177-189.
○第二著者以降のもの
1.長谷川あや・佐藤宏平・古澤雄太・三上貴宏 2007 抑うつ的な大学生に対する非言語レベルにおける拒絶―「反応を求める行動」と「反応を示す行動」の質と連鎖に注目して―. 山形大学心理教育相談室紀要, 5, 41-48.
2.三上貴宏・佐藤宏平 2008 死に対する態度および死生観に関する心理学的研究の動向. 山形大学心理教育相談室紀要, 6, 17−24.
4.佐藤香織・佐藤宏平 2008 青年期における親子関係と友人への依存性との関連. 山形大学心理教育相談室紀要, 6,25−34.
5.三上貴宏・佐藤宏平 2009 死に対する態度と死に関する思索との関連―思索頻度と思索内容に着目して―. 山形大学心理教育相談室紀要, 7, 15−22.
6.田鎖佐知子・佐藤宏平 2009 青年期における両親の夫婦関係の認知に関する研究―ジェンダー・アイデンティティとの関連―山形大学心理教育相談室紀要, 7,23−31.
7.板倉憲政・佐藤宏平 2009 我が国でのブリーフセラピーのこの10年.Interactional Mind, 2,112-136.
8.長谷川祥・佐藤宏平 2010 夢に関する心理学的研究の動向―特性・状況要因と夢の諸変数との関連を中心に―. 山形大学心理教育相談室紀要, 8,39-48.
9.三道なぎさ・佐藤宏平 2011 抑うつの相互作用モデルに関する研究動向と課題―1990年以降の動向を中心に―. 山形大学心理教育相談室紀要, 9, 39-46.
10.多勢千洋・佐藤宏平 2011 大学生における家族レジリエンス認知と心理的諸変数との関連.山形大学心理教育相談室紀要, 9, 47-56.
11.三道なぎさ・佐藤宏平 2011 重要な他者から発せられるメッセージに対する大学生の認知と抑うつとの関連―配慮的欺瞞に着目して―. Interactional Mind, 4,9-21.
12.安孫子郁・佐藤宏平 2012 登校評価意識に影響を与える要因の検討―学級要因に着目して―. 山形大学心理教育相談室紀要, 10, 39-47.
□著書(すべて共著もしくは共訳)
1. 『事例で学ぶ家族療法・短期療法・物語療法』 (共著) 金子書房.
2. 『学校臨床ヒント集−スクール・プロブレム・バスター・マニュアル−』 (共著) 金剛出版.
3. 『脱学習のブリーフセラピー―構成主義に基づく心理療法の理論と実践―』 (共著) 金子書房.
4. 『社会構築主義のプラグマティズム−臨床心理学の新たなる基礎』 (共著) 金子書房.
5. 『心理学実験マニュアル−SPSSの使い方からレポートの記述まで−』(共著)北樹出版
6. 『現代カウンセリング辞典』(共著)金子書房
7. 『臨床心理学入門辞典』(共著)至文堂
8. 『解決志向の言語学−言葉はもともと魔法だった−』(共訳)法政大学出版会
9. 『難治例のブリーフセラピー−MRIミニマルシンキング−』(共訳)金子書房
10.『解決の物語−希望がふくらむ臨床事例集−』(共訳)金剛出版
11.『解決志向ブリーフセラピーハンドブック-エビデンスに基づく研究と実践-』(共訳)金剛出版
12.『事例で学ぶ教育相談・生徒指導・進路指導-中学校・高等学校編』(共編著)遠見書房
13.『事例で学ぶ教育相談・生徒指導・進路指導-小学校編』(共編著)遠見書房
14.『心理学のエッセンス』(共著)日本評論社
15.『家族心理学ハンドブック』(共著)金子書房,
16.『家族心理学-理論・研究・実践』(共訳)遠見書房
(5)所属学会:日本心理臨床学会(代議員)、日本家族心理学会(理事・事務局長)、日本カウンセリング学会(編集委員)、日本家族研究・家族療法学会、日本精神衛生学会、等
(6)資格:公認心理師、臨床心理士、シニアブリーフセラピスト
(7)社会活動:山形県スクールカウンセラー、宮城県産業保健総合支援センター産業保健相談員、東北中央病院メンタルヘルス事業カウンセラー、等
(8)アクセス:
〒990-8560山形県山形市小白川町1-4-12 山形大学地域教育文化学部 佐藤宏平研究室
tel.&fax:023-628-4373
e-mail :kouhei$e.yamagata-u.ac.jp
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