次世代を生き抜く力、次世代を育てる力
地域教育文化学部長 中西 正樹
山形大学は,昭和24(1949)年に山形高等学校,山形師範学校,山形青年師範学校,米沢工業専門学校及び山形県立農林専門学校を母体とし設置され,当時の教育学部が現在の地域教育文化学部へと改組された後,現在に至っています。師範学校時代も含め,長い歴史のある学部と言えます。
現在は,児童教育コースと文化創生コースの2コース体制のもと,地域における教育及び健康文化・芸術文化を構成する諸科学を様々な切り口で扱い,グローカルに活躍できる人材の育成を行っています。
昨今は,文系・理系の枠を問わず,データを読み解く力やICTを使いこなす素養等,様々な能力が求められています。また,自分自身で問題を発見し,解決へ向けての方策を組み立てる提案力等,次世代を生き抜くための力として要求される水準が高くなっているとも言えます。本学部ではこのような力を身につけるのはもちろんのこと,それらを人に伝える力,言うなれば「次世代を育てる力」も併せて身につけられるのが特徴です。実際,児童教育・文化創生の両コースとも学際性豊かなカリキュラムを用意しており,まさしく次世代の人材に求められる「幅広い分野に関する知見をもとに,自身の専門性を様々な問題解決に柔軟に活かす力」を磨くことができます。
私たち教員が学生の皆さんを育て,学生の皆さんがさらに次の世代を育てる…このような学びの継承を行う中で,学びの内容・質を常にアップデートしていくことが,大学に求められている役割だと考えております。東日本有数の規模を誇る総合大学という特徴を活かした山形大学地域教育文化学部ならではの環境で,我々教員とともに常に新しいことに挑戦する意欲を持った皆さんが集まり,社会に貢献できる人材として巣立っていくことを期待しています。