本学では、教育活動の活性化及び教員の意欲向上を図ることを目的として教育や学生支援に貢献した教員を表彰しています。
この度、令和6年度山形大学優秀教育者賞の受賞者が小松恒誠講師に決定し、中西正樹学部長から表彰状と副賞が手渡されました。
小松先生は2020年着任以来、「スポーツ教育」をテーマに教育・研究に尽力し、特に課題解決型の教育実践を通し高い専門性を有する教育人材の育成に大きく貢献しています。また、学生への懇切丁寧な指導に対する評価は高く、課外活動においてもラグビー部の学生と山形県ラグビー・フットボール協会とをつなぐことで子ども向けラグビー教室の実現に尽力する等、幅広い活動を行っています。
これらの取り組みにより高い評価を得たことから、選考の結果、優秀教育者賞に相応しいと判断されました。
小松恒誠講師(左)と中西学部長(右)
2024年11月24日(日)に山形大学地域教育文化学部と衛星でつないだ世界最大の科学探査船「ちきゅう」が、まもなく東日本大震災海域掘削調査(IODP Exp. 405)のミッションを全て完了し、12月20日(金)に母港である静岡県清水港へ帰還します!
11月24日(日)の特別講座には約140人が参加しました。会場では子どもから大人の方々からたくさんの質問や応援のお言葉を頂き、現在「ちきゅう」で研究を行っている理学部本山研究室の萩野穣さん(Exp. 405)と、山形会場で進行をつとめた本学部教員の竹林知大先生(「ちきゅう」2022年研究乗船経験; Exp. 386)が分かり易く回答を行いました。
▲ 写真:世界最大探査船の「ちきゅう」の外見。船底から櫓の頂点まで高さが約130メートルあり、霞城セントラルタワー(約116メートル)よりも高い。;Photo credit: Takebayashi T.
皆様から頂きましたメッセージは現在東北沖で活動中の「ちきゅう」に届けております。世界中の研究者たちは皆様の温かい言葉を励みに、最後の研究行程に挑戦していると思います。
▲ 写真:中継時の様子。IODP「ちきゅう」の研究者の皆様。緑色の服の人が山形大学理学部の萩野さん;Photo credit: Takebayashi T.
12月20日(金)には、「ちきゅう:国際深海科学掘削計画(IODP)Exp. 405」の帰還を記念し、全国各地の博物館や科学館、さらにYouTubeおよびニコニコ生放送で中継ライブを公開する予定です。ライブ配信の時間は海上の波浪や天候により決定します。最新情報をご確認ください。
[帰還ライブの情報は下記:JAMSTEC広報サイト]
https://www.jamstec.go.jp/j/pr-event/jtrack/#event1
お時間のある方は、ぜひ「ちきゅう」の帰還をご覧いただけると嬉しいです。
東日本大震災の解明に向けて日夜研究に励んできた世界中の研究者たちに、今後とも温かいエールをよろしくお願いいたします。重ねて、皆様のご声援に心より感謝申し上げます。
【地域教育文化学部での過去のアーカイブ記事】
「山形初、世界最大地球探査船「ちきゅう」と山形大学地域教育文化学部が衛星中継教室を開催!」(2024年11月26日公開)
https://www.e.yamagata-u.ac.jp/info/6019135
11月24日(日)山形初、世界最大探査船「ちきゅう」と衛星中継特別講座を予定(先着約200組)
(2024年11月11日公開)
https://www.e.yamagata-u.ac.jp/info/5999102
【IODP Exp. 405の公式サイト】
https://www.jamstec.go.jp/chikyu/j/exp405/
【ちきゅうの出航の様子】
https://www.youtube.com/watch?v=ePOrhx2Ifl8&t=1s
主催:山形大学地域教育文化学部
共催:日本地球掘削科学コンソーシアム, アースサイエンスウィークジャパン実行委員会
協力:国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)
静岡市東部生涯学習支援センター(支援管理者:交易財団法人静岡市文化振興財団)
第11回やまがた教員養成シンポジウムを開催します。日程は、12月22日日曜の午後です。場所は、小白川キャンパス(ハイブリッド開催)です。シンポジウムの内容と申込フォームは、こちらのちらしをご覧下さい。中高生や保護者の皆様ほか、たくさんの方のご参加をお待ちしています。
山形大学地域教育文化学部は、2024年11月24日(日)、山形県で初となる世界最大の地球科学研究用掘削船「ちきゅう」との衛星中継を活用した特別講座を開催しました。この中継は、宮城県沖に位置する「ちきゅう」と山形大学、さらに「ちきゅう」の母港である静岡を結んで行われました。山形大学会場には子どもから大人まで約140人が集まり、最先端の地球科学研究について理解を深めました。
▲ 上の写真は山形大学小白川キャンパスでの「ちきゅう」との衛星中継を活用した特別講座の様子。写真に移る映像には中継先の「ちきゅう」には山形大学大学院理工学研究科博士課程の萩野穣さん(古生物学)、山形会場の司会進行・解説は竹林知大先生が務めた。竹林先生の赤いスーツは、IODP ECORDから給付された「ちきゅう」の専用スーツ。
「ちきゅう」は現在宮城県沖約200kmで、日本海溝の岩石を採取する国際深海科学掘削計画(IODP)の第405次研究航海「JTRACK」が実施されています。この研究は、2011年3月11日に発生した東日本大震災に関連するプレート境界型地震の解明を目的としており、日本をはじめ、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、ドイツ、オーストラリア、カナダの研究者が参加しています。調査掘削は2012年以来12年ぶりで、今年9月21日には世界最深の7877.5メートル地点で岩石採取に成功しました。
▲ 上の写真は左から「ちきゅう」と「掘削パイプ」「ドリル(ライザー掘削)」「ドリルオペレーションルーム」である。撮影:竹林知大(IODP Exp. 386 2022年)
本講座では、地域教育文化学部教員で2022年に「ちきゅう」に乗船経験のある竹林知大先生(地球科学)が司会と解説を務め、船の基本情報や地球科学研究の魅力についてお話しされました。中継では、日本や海外の研究者が登場し、山形大学大学院理工学研究科博士課程の萩野穣さん(古生物学)が「ちきゅう」の研究機材を紹介しました。
▲ 上の写真は左が実際に生中継で映し出されている「ちきゅう」の櫓。右が萩野さんの解説している姿。
質疑応答の時間では、小学生から大人まで多くの質問が寄せられ、「ちきゅう」の研究者や萩野さん、本学部の竹林先生がそれぞれ分かり易く応答しました。講座の終盤には「いつか『ちきゅう』に乗ってみたいですか?」と会場に問いかけたところ、子どもから大人まで多くの参加者が「乗ってみたい!」と声を上げながら手を挙げる姿が見られました。講座終了時には盛大な拍手が起こり、とりわけ子どもたちが手を高く挙げて送った大きな拍手が印象的でした。
現在、「ちきゅう」では、日本を主導に世界中の研究者たちが集まり、東日本大震災の謎を物質科学的に解明するために日夜研究を進めています。この取り組みは、将来のプレート沈み込み帯における地震予測や防災・減災対策に大きく貢献する可能性を秘めており、人類共通の課題に挑む重要なプロジェクトです。山形からも、ぜひ彼らの挑戦を応援し、『地球・ちきゅう』の科学に注目をしてみてください!
≪謝辞≫当日の山形大学会場では、地域教育文化学部と理学部から有志の学生さんが運営・撤収の支援がありました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
参考情報
(1)2024年11月25日山形新聞朝刊に掲載
(2)IODP Exp. 405 JTRACK: 2024年進行中研究『東北地方太平洋沖地震後の時空間変化を捉える』:山形大学大学院理工学研究科博士課程の萩野穣さん(古生物学)「ちきゅう」乗船 (2024)
(3)IODP Exp. 386『東北地方太平洋沖地震の古履歴解析』:竹林知大先生「ちきゅう」乗船 (2022)
10月30日(水)に、山形大学地域教育文化学部のサクソフォン非常勤講師である芳賀大峰先生による公開セミナー「サクソフォンの多彩なレパートリー」を、開催しました。
当日は、ダリウス・ミヨー作曲の《スカラムーシュ》で始まり、クロード・ドビュッシー作曲の《ラプソディー》、フランソワ・ボルヌ作曲の《ファンタジー・ブリランテ》を、芳賀先生の独奏と地域教育文化学部の三輪郁教授によるピアノ伴奏で演奏しました。また、サクソフォンのみの独奏も披露され、会場を埋め尽くした聴衆も「サックスの多彩なレパートリー」に魅了されました。
最後は、観客の皆様のアンコールにお応えし、芳賀大峰先生とサクソフォン専攻生4人の計5人による五重奏でJ.S.バッハ作曲の《G線上のアリア》の演奏です。
当日の演奏曲は他の楽器のために書かれたものが多かったのですが、「サクソフォンという楽器はまだ誕生してから日が浅く、それ以前の時代のサクソフォン用の楽曲は当然ありません。ですが、他の楽器のための楽曲を演奏することで多くのことが学ぶことができます。」とセミナーの中で芳賀先生が解説されました。また、「普段あまりなじみのない現代曲を学ぶこともとても重要である」とおっしゃっていました。
演奏でも多彩なレパートリーを堪能することができましたが、解説を通してサクソフォンの多彩な可能性とこれからの自分の学びを豊かにしていくことについて気持ちを新たにする機会となりました。
当日は110名もの大変多くの方にご来場いただきまして、誠にありがとうございました。
文化創生コース2年生 加藤誠也