お知らせ

2024-11-12 17:15:00

 11月6日(水)午後に小白川キャンパス炊き出し活動を開催しました。これは昨年度から開講したフィールドプロジェクトE5防災とまちづくりの授業(担当教員:小酒井貴晴、熊谷誠、石垣和恵)による活動です。今年度は炊出しカマド2台で村山風芋煮を約150食、カセットコンロ加熱でハラール認証鶏肉を入れたハラール対応芋煮汁を約30食調理し、合わせて180食余りの芋煮汁を振舞うことができました。今回も事前に施設担当職員から炊出しカマド運転の講習を受けており、当日は安全にカマドを運転することができました。その他にも多くの方々のご理解、ご支援を得て盛会に終えることができました。ご支援、ご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。

 炊き出し活動は、受講生に加えて、本学で学ぶ短期・長期の外国人留学生と共に芋煮汁の炊き出し調理や試食を地域住民と交流しながら行うことで、留学生の日本における災害と災害時の生活についての理解をはかり防災意識を高めてもらうこと、本学小白川キャンパス内体育館避難所開設を想定した炊き出し訓練を行うことで、本学学生の被災時ボランティア活動への理解を促進することをねらいとして企画しました。

 留学生の皆さんから参加していただけるように、昨年度の受講生が作成したやさしい日本語版の防災リーフレットを改訂して準備して参加をお待ちしていましたが、あいにく授業があって参加できない方が多く、大変残念でした。一方で9月の自治会避難訓練で協力関係にあった小白川町二区南自治会の役員の皆様や、学部を超えた一般学生、教職員からも大勢参加いただきましたことに感謝申し上げます。

 設備は、小白川キャンパス所有の炊き出しカマド一式をお借りし、包丁、まな板、ボールやザル等の調理用具は、国際化推進事業の助成を得て整備を進めています。今後は、実際の被災時にこれらの備品を使用して、誰でも炊出しが可能となるように備品の整理、収納を行う予定です。

 

①テント内で調理開始

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②体育館前会場で地域の皆さんも試食 ③大勢の学生、教職員試食
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※本活動は、R6年度山形大学国際化推進事業支援プログラム「学生と住民で躍動する小白川地域まちキャンパスの構築」(外国人留学生と日本人学生及び地域住民との交流事業)に採択された内容に基づいて実施しました。

(文責 石垣和恵)

2024-11-12 17:00:00

 清々しい秋晴れの9月29日(日)、小白川町二区南自治会の避難訓練に学生企画を共催しました。これは昨年度から開講したフィールドプロジェクトE5防災とまちづくりの授業(担当教員:小酒井貴晴、熊谷誠、石垣和恵)での取り組みです。

 小白川町二区南自治会様の避難訓練は、8時30分大地震発生を想定したものです。学生たちは地震発生後避難場所のあこや公園に移動し、その後自治会役員の方々に協力して避難通告を行いました。次に住民と一緒に初期消火訓練を行いました。ひときわ大きい声での火事ぶれは、住民の皆さんに好評でした。

 続いて山形市指定避難所である山形大学体育館まで移動したのち、厚生会館にて学生企画の「クロスロードゲーム」研修会を実施しました。クロスロードゲームは、本授業担当教員である熊谷誠先生が「教員になるための学校防災」(児童教育コース必修)ならびに「地域防災論」(文化創生コース必修)で紹介した学習内容を住民研修会用に抜粋・編成し直したものです。次の4問をイエスかノーか考えてもらいました。第1問「めったに災害なんてこない。それでもお風呂の残り湯水をためておくか」、第2問「未避難の家族を探しに行くか」、第3問「避難所にペットを連れて行くか」、第4問「安全な地域づくりとわが家の耐震化、どちらを優先するか」です。短時間での話し合いが住民の皆さまの協力で活発に行われました。最後は自治会の皆さまと一緒に芋煮汁をご馳走になり、役員反省会にも参加させていただきました。

 

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2024-11-11 17:00:00

 現在、地域教育文化学部1号館1階エントランスにて、「歩く、集める、出会う」児童教育コース学生による作品が展示されています。

 

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 この展示は、初等教科教育法(図画工作)で学部2年生の皆が大学内で歩いて集めた自然素材を使って、様々なイメージに出会い作り上げたものによって構成されます。注目すべきポイントとして、キャプションには作者の名前や題名ではなく、作品に添える言葉が書かれています。学生の皆さん一人ひとりが秋の大学で見出した一つひとつの小さな世界が広がっていますので、ぜひ足を運んでください。

 

場所:地域教育文化学部1号館1階エントランス

期間:2024年11月8日(金)〜12月6日(金)

 

(授業担当者 地域教育文化学部 講師 廖曦彤)

 

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2024-11-11 13:12:00

 山形大学地域教育文化学部は、20241124日(日)に、山形県初となる世界最大の地球科学研究用掘削船「ちきゅう」との衛星中継を活用した市民向け講座を開催します(2024117日(木)学長定例記者会見)。現在、「ちきゅう」では、2011311日に発生したマグニチュード9.0東日本大震災のプレート境界型地震を解明するため、国際深海科学掘削計画(IODP)の第405次研究航海「JTRACK」が日本海溝で実施されています。この調査は9月から12月にかけて行われ、プレート境界から直接岩石を採取し、地震発生のメカニズムや地下深部の流体・鉱物の物理的特性を分析します。この国際研究には、日本、アメリカ、フランス、スペイン、イタリア、ドイツ、オーストラリア、カナダの研究者が参加しており、921日には世界で初めて7877mの海底からの岩石掘削に成功しました。この研究は、将来的にプレート型地震の防災・減災に貢献する重要な成果が期待されています。

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上の写真:清水港に停泊中の『ちきゅう』。赤いスーツの人たちは、IODP 研究乗船員第386次研究航海の研究乗船員。撮影:竹林知大(IODP Exp.386 J-Desk 「ちきゅう」 On-shore 2022)

 

 1124日(日)に開催される市民向け講座では、山形県の小学生から大人を対象に、先着約200組を募集します(受付期間:111日~1120日。定員になり次第、締め切ります)。講座は14時から1530分までを予定し、そのうち約30分間は「ちきゅう」と山形大学を衛星中継で繋ぎます。「ちきゅう」に乗船中の研究者が船内を案内し、中継の最後には質問や交流の時間も設ける予定です。

 中継先の「ちきゅう」からは、IODPの研究者に加え、山形大学理学部後期博士課程で古生物学を研究している萩野穣さん(本山研究室)が出演します。山形大学の会場では、過去に「ちきゅう」に研究乗船した経験を持つ本学部教員の竹林知大先生(IODP J-Desk386次研究航海「ちきゅう」清水港2022)が進行を担当します。中継の前後には、「ちきゅう」の基本情報や地球科学研究の最先端についても紹介する予定です。

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上の写真:『ちきゅう』と山形大学中継の図。山形大学の写真は会場予想図。山形大学写真の上のエンブレムはIODP 386次研究航海。

 

IODP405次研究航海は、プレート型巨大地震の解明を目指す大切な研究の一つです。今回の衛星中継を通じて、山形大学から最先端の国際地球科学を学び、「ちきゅう」で研究している世界の科学者にエールを送ってみませんか。参加をご希望の方は、『山形大学健康と学びのサポートセンター(CWB)』のWEBサイトをご確認ください(詳細は下記参照)。

 

20241124日(日) 特別公開講座 「ちきゅう」の研究最前線!』お申込み先

https://cwb.kj.yamagata-u.ac.jp/diary/137313

IODP 405次研究航海「JTRACK YouTube公開中(英語:YouTube日本語字幕をご活用ください)

https://www.youtube.com/watch?v=noEBFf2x7xU

【参考】

IODP 405次研究航海』

https://www.jamstec.go.jp/chikyu/j/exp405/

2024117日(木)学長定例記者会見』

https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/information/press/20241107/01-3/

 

主催:山形大学地域教育文化学部

共催:日本地球掘削科学コンソーシアム, アースサイエンスウィークジャパン実行委員会

協力:国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC)

 

   静岡市東部生涯学習センター(指定管理者:公益財団法人静岡市文化振興財団)

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2024-10-21 13:58:00

20241013日(日)と14日(月)の日没直後、山形大学地域教育文化学部児童コースの学生および教員が、山形県内で「紫金山・アトラス彗星」の観望および撮影に成功しました。この彗星は正式には「C/2023 A3 (Tsuchinshan-ATLAS)」と呼ばれ、2023年に中国の紫金山天文台と小惑星地球衝突最終警報システム(Asteroid Terrestrial-impact Last Alert System, ATLAS)によって発見されました。彗星は太陽の近くを周回し、地球の傍を通過することから、世界中の天文学者たちは、この彗星が20241012日ごろから約1週間、西の空の低い位置に明るく現れると予想していました。実際には予想を上回り、巨大な尾を引く大彗星として出現し、国内でも多くのメディアで報道されました。紫金山・アトラス彗星は軌道計算によると、次に地球の近くを通過するのは約8万年後とされており、一生に一度の貴重な宇宙・地球科学イベントとして、世界中で多くの人々が観望や撮影に挑戦しました。

写真:山形県酒田市日本海上空に出現した「紫金山・アトラス彗星」の写真(©竹林知大 先生)。空の方角は西。

 

1013日(日)、本学部2年生の篠原元太さんは、盃山に鎮座する古峯神社から肉眼および双眼鏡(Vixen 21mm 8倍)での観測に挑戦しました。その結果、17:50から18:00ごろにかけて、肉眼および双眼鏡で彗星の中心部(コマ)と尾を確認しました。彗星の明るさは日没直後で周囲がまだ明るく、彗星自体も約3等星の明るさの為、スマートフォンでの撮影に試みましたが写真としての記録はできませんでした。翌日の1014日(月)、本学部教員の竹林知大先生が山形県酒田市釜磯海岸(ジオパーク)で肉眼および一眼レフカメラ(PENTAX K1CANON EOS R5)での観測に挑戦しました。結果、18:00から19:00ごろにかけて、カメラと肉眼で彗星のコマと尾を確認し、彗星全体の写真と動画の撮影に成功しました。

(a): 紫金山・アトラス彗星の観望地点。山形市からは篠原さん、酒田市からは竹林先生が彗星を確認しました;図(b): 彗星出現直前の927日時点での太陽系岩石惑星および彗星の軌道図と位置関係(NASA/ JPL-Caltech加筆)。図の惑星と彗星本体の大きさは強調している。軌道計算結果から、次回の彗星観望は8万年後になる。(c): 紫金山・アトラス彗星の望遠写真 ©竹林知大 先生。

 

13日に観測した篠原さんは、「滅多にない機会に恵まれ、初めて肉眼で彗星を観測できました。双眼鏡で見ると、視野いっぱいに尾が伸びていて、本で見た通りの姿に感動しました」と感想を述べられました。また、翌日に撮影に成功した竹林知大先生は、「山形県内で大彗星の撮影ができ、とても嬉しく思っています。この写真を山形大学の地球科学や地球環境史の講義に活用し、太陽系の壮大な空間的・時間的スケールを学生たちに伝えたいです」と語られました。

 

今回の大彗星との出会いは、46億年の歴史の中で、彗星の軌道が地球の近くを通過した奇跡的な出来事です。山形大学地域教育文化学部がこの大彗星を観望できたことは、太陽系の歴史における一つの重要な瞬間として刻まれたことでしょう。山形大学では、たくさんの素晴らしい出会いがあります。

あなたも素敵なキセキ(軌跡・奇跡)を一緒に刻みませんか。

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